SAPのABAPエンジニアの需要は? 高単価案件を獲得する方法を解説!

ABAPは、SAP独自のプログラミング言語です。
ABAPの習得にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、ABAPの基礎やエンジニアの需要、また高額報酬を獲得する方法について詳しく解説します。

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目次

SAP独自の開発言語「ABAP」とは

ABAPはAdvanced Business Application Programmingの略称で、SAP社が独自に開発したプログラミング言語です。
昨今SAPの需要が増加している影響で、ABAPを扱う案件が増えました。
そのため、ABAPを習得しているエンジニアに対するニーズが急速に高まっています。

ABAPの特徴

ABAPは、比較的習得がしやすい言語であるとされています。
人間が理解しやすい文法を備えた「高級言語」であるためです。
ある程度プログラミングの流れが決まっているため、それに従えば初心者でも記述できます。
加えて、本来は構造化プログラミング言語であった点が改修されて、現在はJavaと同じオブジェクト指向の言語になったこともその理由の1つです。

ABAPで実装できる機能

ABAPで実装できる機能は、下記の3つに分けられます。

  1. レポートプログラム
  2. バッチ処理プログラム
  3. Dynpro

それでは、それぞれについて解説していきます。

①レポートプログラム

ABAPの機能の1つに、レポート表示機能があります。
これは、主に情報の出力を目的としたプログラムです。
たとえば、在庫状況・会計・財務状況など必要なデータを収集し一覧にして出力します。
そうすると、

  • 登録している在庫数と実際の在庫データの差異
  • 予算と実績の差額

などをまとめて報告することが可能です。
公的機関に提出するような書類も、この機能を使って作成することが可能です。

②バッチ処理プログラム

バッチ処理は、大量のデータを一括で処理するプログラムです。
伝票や在庫、新規商品などのデータを登録するとき、100件や1,000件を超えると手動では負担が大きくなります。
そのようなときに役立つのが、バッチ処理プログラムです。
また、「スケジューリング」機能が搭載されており、時間を指定して自動的に動作させることが可能です。
他の業務がない夜間に起動させてバッチ処理を行えば、サーバへの負担も少なくて済みます。

  • 旧システムから新しいシステムへデータを移行させるとき
  • 外部のシステムから情報を移行させるとき

などの場面で主に使われます。

③Dynpro

DynproはDynamic Programming」の略称で、ユーザーとの対話型プログラムです。
ユーザーによって行われる情報の入力や選択に呼応して、表示画面を変更していきます。
たとえば、「戻る」のボタンをクリックした操作に対して、前の画面を表示するなどの画面処理です。
他のWebサイトやアプリケーション同様に、SAPでも多くの入力がDynproによって行われます。
前述した2つのプログラムよりも複雑な処理が求められるため、開発には高度な技術を要します。
そのため、ABAPを学んでいるエンジニアの中でも、Dynproを開発できる人材は貴重です。

ABAPエンジニアの仕事内容

ABAPエンジニアの仕事は、SAPにおけるアドオンの設計、開発、テストの一連の工程です。
具体的には、下記の3つの段階に分けられます。

  1. 設計・・・顧客の要件に基づき、プログラムを設計する
  2. 開発・・・設計書に基づき、プログラムを開発する
  3. テスト・・テストシナリオに基づき、プログラムをテストする

それでは、それぞれの業務内容について詳しく解説します。

①設計

顧客の要件もとに、基本設計・詳細設計を担います。
SAPは、インメモリデータベースを採用しているSAP S/4HANAというシステムです。
そのため、一般的なシステムのデータ保有方法とは異なります。
したがって、設計にはSAPのデータベースに関する基礎知識や各モジュールの知識が欠かせません。

②開発

SAP独自の言語であるABAPを用いて、設計書に基づき前述の3つのプログラムの中から開発していきます。

  1. レポート表示
  2. バッチ処理
  3. Dynpro

ABAPのルールに従うことで、初心者でも比較的容易に取り組めるでしょう。

③テスト

テストシナリオを作成して、完成したプログラムを検証します。
一般的なシステム開発と同様に動作確認を行う必要があります。
また、検証のためにテストデータを準備することもあります。
SAPの場合、テストデータを準備するのも各モジュールの知識が必要となるため、テスト準備もハードルが高いです。

ABAPエンジニアの需要

他のプログラミング言語とは異なり、ABAPエンジニアの仕事はSAPの案件に限定されます。
そのため、ABAPエンジニアの需要に対して不安のある方もいるでしょう。
プログラミング言語は日々進化していくものであるため、将来性に関しては個人で判断していくしかありません。
ここでは、求人市場におけるABAPエンジニアの現状を解説します。

①ABAPエンジニアが少なく需要が高い

前述の通り、ABAPはSAPでのみ使用されるプログラミング言語です。
そのため、他のプログラミング言語に比べて、扱えるエンジニアの数が現状多くありません。
一方で、SAPは世界中でニーズのあるソフトウェアです。
SAPの開発にはABAPを用いるため、ABAPエンジニアの需要が必然的に伸びてきています。
これらのことから、ABAPを習得しているエンジニアの市場価値は高まっています。

②ABAPエンジニアは2027年に向けてさらに需要が伸びる

現在SAPでは、新バージョンへの移行(S/4HANA)が進められている最中です。
これまで多くの製品に使われていたシステムは、2027年にサポートが終了する予定です。
そのため、バージョンアップに向けてABAPエンジニアの需要が高まっています。
とくにアドオンが多く実装されている日本企業のシステムでは、ABAPを自在に扱える人材がいなければ対応が困難です。
したがって、ABAPのエンジニアは、少なくとも新バージョンへの移行が完了するまで将来性のある仕事といえるでしょう。

③ABAPエンジニアは2027年以降は減少傾向になる

SAPに搭載されている標準機能では対応できない、企業特有の業務があるときはアドオンプログラムを使って対処します。
このアドオンプログラムの開発が、ABAPエンジニアの主な役割です。
しかし、SAP社は今後アドオンを削減していく意向を示しています。
アドオンプログラムはSAP社以外のベンダーが作成しているため、バージョンアップ時に影響が出る可能性があります。
SAP社は標準機能で対応できる範囲を増やし、バージョンアップを含めて保守性を高めることが目的です。
そのため、バージョンアップと同時にABAPエンジニアの需要は減少傾向になる可能性が高いでしょう。

高単価のABAP案件を獲得する方法

ABAP関連の求人は、報酬の差が激しい傾向にあります。
高単価のABAP案件を獲得するための効果的な方法を解説します。

①SAP案件に特化したエージェントを選ぶ

エージェントごとに比較をしてみると、ABAP市場では報酬の差が激しいことが分かります。
月額で何十万と違いが出ることもあります。
そのため、高額報酬の案件を扱っているエージェントを選別することが重要です。

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②SAPコンサルタントを目指す

SAPコンサルタントを目指すことも高額報酬を得る1つの方法といえます。
SAP社が公式に認定している「SAP認定コンサルタント資格」を取得すると、下記の利点が得られます。

  1. 世界で通用するスキルと知識を備えていることが認知される
  2. 顧客からの信頼度が上がる
  3. キャリアアップに繋がる

ABAPエンジニアが希少であるように、ABAPを理解しているSAPコンサルタントもまた希少価値が高いです。

SAP案件に特化したグランパスエージェント

グランパスエージェントでは、SAPフリーランス専門で厳選したSAP高単価案件をご紹介しています。
フィードバックやアフターフォローも充実していますので、キャリアアップのご相談にもご活用ください。

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